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絵本選びのポイントは?子どもの感性を大事にする考え方

今回は絵本選びのポイントについて解説します。

お子さまに絵本を買ってあげたいと思う親御さんから、こんなお悩みをよくいただきます。

・本屋さんに行って絵本を選ぶとき、子どもと選ぶ絵本が違う。子どもはかわいい絵や特定のキャラクターを好むけど、親としては昔からある有名な絵本や、少しでも質の高い絵本を読んでほしい……。
・4歳を過ぎたあたりから自己主張が強くなってきて、自分で選んだものを譲らない……。
・以前は図書館で好きな絵本を選んで好きなだけ読めたが、コロナ禍でなかなか図書館に行けなくなった。しかたなく本屋さんに足を運ぶけど、何冊も買うと費用がかかってしまう……。
・子どもが選ぶ絵本を買ってあげたいと思う気持ちがあるので、何を基準に選んでいいのかわからなくなってしまう……。

あなたも、このようなお困りごとはございませんか?
この記事ではそんな絵本選びについて、子どもの感性を大事にするという点から、ポイントをじっくりお伝えしていきます!

自己主張を大切にしてあげる

最初に、絵本を選ぶ際にお子さんの自己主張が強くなるというお悩みについてお話しします。

自分が選んだ絵本を手放さないなど、自己主張が強く出てくると、それはそれで悩ましいことかもしれません。
しかし、自己主張が出てくるのは、何より「成長の証」になります。
自分から絵本を選んでいるということは、直感で「この絵が素敵!」「この絵が好き!」と感じたのでしょうね。
まずは、お子さまのその感性を大切にしてあげてください。

おじいちゃん、おばあちゃんでしたら、かわいいお孫さんが自ら絵本を選んだことに喜びを感じて、「即買い!」なんて場面もあるかもしれません。
でも、親御さんの立場からすると、「何でも買い与えるとどうせすぐ飽きちゃうのでは……」と考えてしまいますよね。
どうせ絵本を買うなら、「極力ためになるものを与えたい」というお気持ちも、よくわかります。

では、お子さんが絵本を選んだ際にはどうしたらいいのでしょうか?

今回は「1冊だけ選ぶ」という前提で、「お子さんが選んだ絵本を買う」と決めた際のアドバイスをさせていただきますね。

子どもの反応を見る
まずは、しっかりとお子さんの反応を見てあげましょう。
自分で選んだ買った絵本を、家で読んでいるときにどんな反応をしているのか。
ここにじっくりと注目してみてください。

このとき、ただただ親目線で反応を見るのではなく、お子さんの視点に立って寄り添ってあげてください。
大人にはない、子どもらしい発想が出てくるかもしれません。
親目線ではわからない、意外な気づきがあるかもしれませんよ。

シンプルに「おもしろかった」と言った場合は、
・どこがおもしろかったのか
・どんなところが気に入っているのか
こういったポイントを、積極的にお子さんに聞いてみてください。

絵本を通して感想を言ったり聞いたりすることで、親子のコミュニケーション増加にもつながりますね!

絵本が「つまらない」と言った場合は?
お子さんの反応は「おもしろい」だけではありません。
「やっぱりつまらない」と言うことだって、もちろんあると思います。

絵本を選んだ張本人がつまらないと言ったとしても、その絵本はダメなんだと押し付けないようにしてください。
つまらない絵本なんだで終わるのではなく、むしろコミュニケーションの良い機会にしてあげることが大事です。
たとえば、「つまらない」とお子さんが残念がっているときには、「今度はママたちが選んだ絵本を読んでみようか?」と提案してあげるのも良いと思います。

また、以前聞いた知人の話なのですが、子どもが2歳のとき、とある絵本を読んで泣くほど感動したものの、その後は「おもしろくない」と言って、その絵本を読まなくなってしまったそうです。
せっかく子どもが感動した本なので、購入して読み聞かせていたのに、興味がなくなってしまったんですね。
ところが、その子どもが5歳になったころ、突然またその絵本を読んでほしいと言い出したそうです。

それ以降は、毎日毎晩、その絵本を読んでいるのだとか。
「つまらない」という言葉が出てきても、ふとおもしろさを思い出すこともあるのですね!

お子さんの成長によって、選ぶ絵本も変わってきます。
好きな絵本だったのに好きではなくなってしまったり、もちろんその逆もありえます。
お子さんの意思を尊重しつつ、長い目で見ていくことも大切ですね。

絵本はおもちゃ選びに似ている

絵本選びというのは、おもちゃ選びに似ているかもしれません。
せっかくおもちゃを買ってあげたとしても、まったく遊ばれないおもちゃだってありますよね。

しかし、だからといってそのおもちゃがムダになったのかといえば、そういうわけではありません。
まったく遊ばない、というのも「成長の証」としてとらえれば、何のムダでもないのです。
これは絵本でも同じで、つまらなくなった絵本であっても、「その絵本を買ってムダだった」ということにはならないわけですね。

また、おもちゃ選びに関して、『子育て応援サイト MARCH(マーチ)』で以下のようなポイントが紹介されています。

――――――――
1. 子どもが「これ欲しい!」と言ったら、まずはその気持ちを受け止める。「そうだね、かわいいね、おもしろそうだね」と同調する。
2. 子どもにどうしてそのおもちゃが欲しいのか理由を聞く。理由も聞かずに大人の先入観で「ダメ!」と言わない。
3. その日に買わない場合は「今度来たときね」など、その場しのぎで曖昧に言わない。買わない理由をしっかり伝える。
「子育て応援サイト MARCH(マーチ)」の記事参照)
――――――――

このように、おもちゃ選びの際には、親からの一方的な言葉ではなく、子どもの意思を尊重したコミュニケーションが大事になってきます。
これは、絵本選びでも同じです。

絵本を決めるときにも、
・まずはお子さんの気持ちを受け止め、
・なぜその本が欲しいのか聞いて、
・買わない場合には理由をしっかり伝える
といった、親子のコミュニケーションが必要なのです。

絵本選びの際には、お子さんとしっかりコミュニケーションを取ってあげてくださいね!

まとめ
今回は、絵本選びのポイントとして、「お子さんの感性を大事にする」ということをお伝えしました。
お子さんが自分で考えて、自分で選んだものを手に入れたという満足感を、ぜひ与えてあげてください。
さらに、実際に絵本を読んだあとは、内容や感じたことなどを言葉にして、親子のコミュニケーションの機会をたくさん作っていきましょう。
こういったことを習慣にしていくことで、将来的に「自分の頭で考えたことを相手に伝えることができる」能力につながっていきます。
絵本を通してのコミュニケーションが、思考力・論理力・表現力アップにつながることを、願ってやみません。

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