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「11ぴきのねこ」

「11ぴきのねこ」 馬場のぼる作・絵こぐま社

11ぴきのねこたちはいつもお腹がぺこぺこ。ひげの長いじいさんねこに教えられ、遥か遠くの湖まで大きな魚を捕まえに行きます。さてさて、ねこたちは大きな魚を捕まえることができるのでしょうか・・ニャゴニャゴニャゴという鳴き声とのんきなねこたちが愉快なお話。今回は1967年に誕生し、世代を超えて愛され続ける「11ぴきのねこ」をご紹介します。

このお話を生み出したのは漫画家でもある馬場のぼるさん。当時絵本というのは教訓や道徳を教える為のものという考えが強く、この作品はあまり売れずそれどころか批判を受けるのではないかと思っていたそうです。まず主人公は名前もない野良猫。そして何の罪もない魚を捕まえるというストーリーは残酷と受け取られると思ったのです。しかし馬場さんは絵本は楽しむ為のもの。シンプルに楽しいお話を子どもたちに届けたいという思いで出版に漕ぎ着けます。そして蓋を開けるとたちまち子どもたちの心を捉え、大人気の作品となったのです。

この作品の魅力はなんといっても人間臭いねこたち。ずるくて、とぼけていて、なんとも味のある佇まいです。決して「おりこうさん」ではないねこたちに、子どもたちは「えー」「大丈夫かなあ」などと言いながら引き込まれていきます。そしてラストシーンには思わずみんなニヤリ。どんなラストかは、ぜひお子様と一緒に確かめてみてくださいね。







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